2022WEEK6@ロサンゼルス・ラムズ戦の感想

2022WEEK6@ロサンゼルス・ラムズ戦の感想

はじめに

レシーバーの気持ちは分かる。不満やストレスが溜まっているのも分かる。

でも当たる相手が違う。WRコーチに詰め寄っても意味がないだろう。

OCベン・マカドゥー、前HCマット・ルール、そういったコーチ陣を雇ったオーナーのデイビッド・テッパーに、その気持ちはぶつけるべきだ。

 

昨シーズンもサイドラインでQBサム・ダーノルドに詰め寄る場面があったWRロビー・アンダーソン。

試合後の会見を見る限り本人はトレード要請をしていないようですが、今回の一件でおそらくトレードされることになるでしょう。申し訳ないが、どんなに優秀な選手だったとしても、チームスポーツで輪を乱す選手は必要ないです。

全体の感想

HCルールが居なくなって初戦のパンサーズ。

前半だけ見ればかなり良い勝負、というより全然勝てる雰囲気はありました。

しかしやはり後半、ラムズにしっかり単調オフェンスを攻略され、いつも通りそのしわ寄せのエグいパンサーズディフェンスが疲弊し点差を広げられ敗戦、といった内容でした。まぁこんなもんだよね。

 

そんな単調オフェンスは、ついに極地へと到達しました。

HCスティーブ・ウィルクスなのかOCマカドゥーなのか分かりませんが、どうやらこの日先発したQB P.J.ウォーカーを全く信用していないようで、第3Qまでウォーカーはほぼ前へパスを投げることなく、大半がRBクリスチャン・マキャーフリーによるランと同じくマキャーフリーへのスクリーンパスで組み立てるという超奇策(?)に打って出ていました。

確かに1回投げたWR D.J.モーアへのパスが大きくズレていたシーンを見るにその判断は間違っていなかったのかもしれませんが、もちろんラムズはそんなオフェンスだけで倒せるほどの相手ではなく、その超奇策が機能したのは序盤だけ。後半はラムズディフェンスに完全対応されました。

追いかける第4Q、前へのパス中心に切り替えて攻めようとした矢先にウォーカーが負傷離脱。ジェイコブ・イーソンが代わりに出場し、思いのほか良いパフォーマンスでしたが時すでに遅し。最後はエンドゾーン内でインターセプトされ試合終了となりました。

 

ええ、お世辞にも良いオフェンスとは言えないです。というか、相変わらず酷いです。オフェンスによる得点3点だけですからね。

ただHCルール時のオフェンスに比べて、マキャーフリー頼みとは言え、前半(実質第1Q)だけですが時間を使うオフェンスができていたと考えれば、まだ可能性を感じることはできたかなと思います。あとは普通に、普通でいいからパスを投げられるQBさえいれば…

ちなみにこの戦術は、今NFLで驚異の大躍進を遂げているジャイアンツをマネした可能性が無きにしも非ずです。

ジャイアンツもRBセイクワン・バークリー頼みのオフェンスでこれまで試合してきて、パッカーズに続き何とレイブンズまで倒してしまいました。やはり今のパンサーズオフェンスが結果を出すためにはジャイアンツオフェンスを参考に、そして目指すべきだと思ってしまいますね。

 

ディフェンスは、複数回3rdロングの場面でタックルミスして1st更新をされたところ以外は、いつも通り十分やってくれたと思います。DCフィル・スノウが抜けた影響は無いと言っていいでしょう。

WEEK5時点でランオフェンス最下位のラムズにラントータル111ヤードを許していますが、最長がRBダレル・ヘンダーソンの43ヤードと、7人もの選手を使い分けてちまちまと稼がれたものなので、そこまで気にする必要は無いです。

パスはトータル253ヤード、エースWRクーパー・カップは80ヤードと、CBジェイシー・ホーンやSジェレミー・チンが欠場する中なんとか抑えられたと思います。QBマシュー・スタフォードのミスとはいえ、CBドンテ・ジャクソンのピック6もお見事でした。

あとこの日は、審判にも恵まれなかったかなと思います。

チャレンジ失敗となったラムズオフェンスのレシーブも相当怪しかったですし、何よりQBウォーカーが負傷離脱することになったCBジェイレン・ラムジーからのヘルメットタックルサックに対しノーフラッグなのはいかがなものかと。

最近何かと話題になっているサック奪ったのにラフィング・ザ・パサーの反則取られた現象が、反則の種類は別になりますが、こういう時にこそ本来起きないといけない場面だったのではと思ってしまいます。パンサーズディフェンスもエンドゾーン内でのフェイスマスク反則を見逃されているので、強くは言えませんけどね。審判も人だから。

オフェンス

QB

CMP/ATT YDS SK TD LG INT RT
P.Walker 10/16 60 2 0 16 0 69.8

そもそもパス自体あまり投げていない上、その大半が横へのパスという内容。そりゃ成績はこうなりますわ。

確かにインターセプトの多いQBですが、もうちょっと信用してあげても良かったのではと思います。

CMP/ATT YDS SK TD LG INT RT
J.Eason 3/5 59 0 0 49 1 61.7

最後の最後ウォーカーに代わり出場したイーソン。残り時間が少なくラムズディフェンスも多少手を抜いていた中での成績ではありますが、十分良かったです。

ほぼ1ドライブのみのプレーでウォーカーと獲得ヤードが1しか違わないのは凄いように見えて、実はマキャーフリーの個人技で49ヤード稼いでいるため凄くないです。

OL

ランもパスプロテクションも十分良かったと思います。CBラムジーのブリッツは防ぎようがなかったかは置いといて。

ラン

ATT YDS AVG LG TD
C.McCaffery 13 69 5.3 17 0
D.Foreman 5 19 3.8 8 0
C.Hubbard 2 6 3.0 4 0
P.Walker 1 -1 -1.0 -1 0

マキャーフリーだけでなく、他のRBもしっかり起用していたのは良かったです。ルール時には見られなかった改善点。

レシーブ

REC/TAR YDS AVG LG TD
C.McCaffrey 7/8 89 12.7 49 0
I.Thomas 2/2 22 11.0 16 0
D.Moore 3/7 7 2.3 5 0
C.Hubbard 1/1 1 1.0 1 0
S.Smith 0/2 0 0.0 0 0
T.Marshall 0/1 0 0.0 0 0

マキャーフリー無双久々。やはりボールを持たせれば何かが起きる。凄い選手だ。

WRテレイス・マーシャルのドロップは、その後マキャーフリーの個人技で1st更新できたから良かったものの、エンドゾーン前にしてあれは無い。

WRアンダーソンは試合途中HCウィルクスによりロッカールームへ下げられているため、当然ターゲットゼロです。

ディフェンス

ラン111ヤード、パス253ヤード、1インターセプト、サック1、得点24。

オフェンスが普通でいいから、普通にパスを決めてくれていたら、もっと得点は少なくできたことでしょう。

DL

DTデリック・ブラウンは、計7タックル・2QBヒット・0.5サックと活躍。今シーズンの成長は素晴らしい。DEブライアン・バーンズは計3タックルのみとおとなしめ。

LB

DCスノウを解任したのは自分のディフェンスとやり方が異なるからだとHCウィルクスは言っていましたが、それがよく分かるのがLB陣。

正直試合中は気付きませんでしたが、基本4-2-5のディフェンスとなっていたようで、主に出場していたLBは2人でした。

その2人の内の1人がLBコーリー・リトルトン。今シーズンパンサーズに来た選手で、これまではバックアップだったのですが、この日は先週活躍したLBダミアン・ウィルソンを差し置いての先発出場。チームトップの計10タックル、1QBヒット、0.5サックと結果を残しました。

共に先発出場したLBシャック・トンプソンとは大学時代のチームメイトで、ちょっとエモい。そんなトンプソンも計5タックル、2パスディフェンスとしっかり活躍しています。

ただリトルトン、負傷離脱していたようで心配です。

DB

Sマイルズ・ハーツフィールドが計8タックル、CBキース・テイラーが計6タックルと若手が躍動してくれましたが、CBドンテ・ジャクソンが負傷離脱したことは気がかり。

ホーンに続き離脱となれば、パスディフェンスの厳しさは一層増すことになるでしょう。

スペシャルチーム

Kエディ・ピネイロは、42ヤードFGとエクストラポイント完璧。古巣との対戦となったPジョニー・ヘッカーはいつも通り。

さいごに

ドラフト全体1位指名権へ一歩前進、と捉えることにしよう。

…テッパーにわざと負けるように指示されている、とかないよね?

1Q 2Q 3Q 4Q Total
CAR 3 7 0 0 10
LAR 0 7 10 7 24

次週対戦の同地区バッカニアーズとは、ここ2年のHCルール体制で0勝4敗。

今のところ主力選手のトレードは、よほど良い条件(マキャーフリーの場合複数の1巡なら考えると言っているとか)を提示されない限り無さそうに見えますが、それもバッカニアーズ戦の結果・内容次第で決まることになりそうです。

 

 

QB。

ベイカー・メイフィールドとダーノルドの復帰はまだ厳しそうで、仮にウォーカーも離脱するとなると、次週出場できるのがイーソンのみとなります。

もちろんこのままではダメで、出場できるQBがロスターに最低2人は必要です。

おや、これはまたしても#1に声をかける時なのか…?