【感想】WEEK2@アトランタ・ファルコンズ

【感想】WEEK2@アトランタ・ファルコンズ
1Q 2Q 3Q 4Q Total
CAR 3 7 0 14 24
ATL 3 14 7 7 31

敗戦。個人的に思う敗因をあげて行きます。

敗因

ランディフェンスの崩壊

完全に予想外だった。NFL記録となる、1人のRBに21試合連続で100ヤード以上のランを許していなかったパンサーズディフェンスが完全にやられました。エースランナーのデヴォンタ・フリーマンの居ない中、まさかテヴィン・コールマンに107ヤードも許すとは思いもよらなかったわ…

ファルコンズの最初のプレーはランでしっかり止める。「さすがにランは大丈夫そうだな」と思ったのも束の間、ボールをピッチするランプレーを多用してから雲行きが怪しくなり、最終的には何気ないランプレーもヤードを稼がれるという事態に陥ってしまいました。

その原因の1つとしては、うまくLBルーク・キークリーをかわすようなプレーコールをされたのかなと思います。事実、キークリーのタックルも序盤は光り輝いていましたが、徐々に目立たなくなっていったような気がしました。そういったプレーコールに対応できなかったディフェンスの完敗とも言えますけどね。

トータルでは170ヤード。WRフリオ・ジョーンズを抑えていたのに、ランオフェンスをこれだけやられているようじゃ勝てません。WEEK1とは打って変わって、ディフェンスが大きな敗因の1つとなってしまいました。ロン・リベラHCも、思わず「酷い」と言うほどに。

 

両ライン

上記に関連することですが、パンサーズOL・DL共に、ファルコンズのDL・OLに敵いませんでした。

OLは怪我人続出で、1週間ほど前に獲得したばかりの選手(Tクリス・クラーク)を先発起用するくらい切羽詰まっているので仕方ないとしても、パンサーズDLがほぼシャットアウトされてしまったのは非常に苦しかった。ファルコンズOLはリーグでも屈指の強さを誇るとはいえ、QBマット・ライアンへのプレッシャーもほどほど、サック0は厳しすぎた。

 

レシーバー

序盤から気になっていましたが、とにかくレシーバー陣の凡ミスが目立ちました。

3rdでキャッチしていれば1st更新だったパスをドロップしたWRジェリアス・ライトを皮切りに、TDパスを取り損ねたTEイアン・トーマス、極め付けはRB C.J.アンダーソンのインターセプト献上トスなど多種多様。ベテランWRトーリー・スミスがフォルススタート2回・パーソナルファウル1回の計3回ファウルを犯せば、若手WRデビン・ファンチェスもパスドロップをするなど、もれなくミス三昧という大悲劇の上演会でしたわ( ノД`)

まだ開幕して2週間というタイミングなので多少のミスはしょうがないと思いますが、これだけ次々にミスをしまくるのはさすがに無視できない。ファルコンズレシーバー陣の目立つミスが、WRカルビン・リドリーのドロップ1回くらいだったから尚更だ。

 

反則

いい流れで来ている所で、フォルススタートなどの安易な反則 → 罰退 → 1st更新できずといった負の連鎖が多かった。ちょっとしたミスがオフェンスの展開を遅くしてしまった。

 

例のプレー

今年からヘルメットヒットへの罰則が厳しくなっており、当然悪質なタックルを行ったファルコンズのSダモンテ・ケイジーは退場となったこのプレー。怪我無くてよかったよホント。

その後WRスミスのパーソナルファウルは余計だった(気持ちは分かる)が、このプレーをきっかけに、何故かパンサーズではなくファルコンズが勢い付いてしまったような気がします。普通逆なんだけどね…

 

それではオフェンス・ディフェンス・スペシャルチームの確認を。

オフェンス

CMP/ATT YDS TD INT RT
C.Newton 32/45 335 3 0 105.3

被サックは3でロングは51ヤード。

トラブルに巻き込まれながら、さらにレシーバーのミスが目立つ中、最終的にはこの成績ですから素晴らしいの一言でしょう。危ない場面はあったものの、2試合連続インターセプト0も素晴らしい。つまり、この日のニュートンは悪くなかったのだ(ロングパスの精度はまだまだでしたが)。

ATT YDS AVG LG TD
C.Newton 5 42 8.4 16 0
C.McCaffrey 8 37 4.6 11 0
C.J.Anderson 3 31 10.3 22 0

ラン成績は、上位3人のみ記載しています。

試合開始早々のドライブを見る限りは行けると思ったランも、終わってみればしょっぱい成績に。そもそもランの回数が少ないので、ファルコンズディフェンスの状態を考えれば、もっと積極的にランプレーを使ってもよかったのかなと思わなくもない。

REC/TAR YDS AVG LG TD
C.McCaffrey 14/15 102 7.3 18 0
D.Funchess 7/9 77 11.0 27 0
J.Wright 5/7 62 12.4 22 1
T.Smith 3/7 33 11.0 26 1
I.Thomas 2/3 10 5.0 8 0
D.Moore 1/2 51 51.0 51 1

対してパス成績は上々の数字となりました。

RBクリスチャン・マキャーフリーが100ヤード越え達成。タックルを受けてもすぐには倒れず1st更新をした第2Qの場面はちょっと感動した。昨シーズンはいとも簡単に倒されていたあのマキャーフリーが本当に成長したなぁと。

TEグレッグ・オルセンを欠く中での成績ですが、十分すぎるといっていい出来でしょう。WR D.J.モーアのTDもディフェンスのミスタックルだったとはいえ素晴らしかった。スピードに乗った時の期待値は高いと改めて感じました。

REC/TAR YDS AVG LG TD
C.Ridley 4/5 64 16.0 22 1

そんなモーアと同期で、同じくドラフト1巡指名を受けたファルコンズのWRリドリーの成績はこちら。チームが違うので一概には言えませんが、残念ながらこの日はリドリーの方に軍配。

 

ディフェンス

上記の通り、ランディフェンスが崩壊したパンサーズディフェンス。

パスはというと、案の定WRジョーンズを中心に攻めて来たファルコンズでしたが、途中から他のレシーバーを使い分けるようになり、パスオフェンスを機能させてしまった感があります。と言っても、結局はランオフェンスをあれだけ展開されてしまえばパスも当然それなりにやられますよね、という内容でした。ファルコンズ相手だと少々怖いですが、もっとブリッツを入れてもよかったのかなと結果論ですが思います。

CMP/ATT YDS TD INT RT
M.Ryan 23/28 272 2 1 116.1

そんなQBライアンの成績。本来の姿を考えれば、十分抑え込んだと言っていいでしょう。被サック0というのはどうにもよろしくないけど。

CBドンテ・ジャクソンのインターセプトは、ライアンがパスを投げる前に手をかけたDEウェス・ホートンを褒めるべきですね。

REC/TAR YDS AVG LG TD
J.Jones 5/9 64 12.8 30 0

ジョーンズは完封と言っていいでしょう。CBジェームズ・ブラッドベリーもかれこれ3年目となるマッチアップということで、非常に良く抑え込んでくれたと思います。

しかし、ランディフェンスやこの試合で初めてリードを許すことになった前半2ミニッツの安易なTDなど、反省点は山のように積もってしまったディフェンス。まだWEEK2なのが救いと思っておこう…改善の時間はたっぷりある。

ちなみにタックルリーダーは相変わらずキークリーでしたが、その数も8と控えめ。それだけキークリーのタックルが届かないオフェンスをされてたんだなと痛感します。

 

スペシャルチーム

先制チャンスの54ヤードFGをきっちりと決めるなど、この日はミス無く全うしてくれました。

 

まとめ

まさかランディフェンスで負けるとは思わなかった。ちょっと尾を引きそうな、厳しい現実を突きつけられましたね。

特にオフェンスがミス多いながらも得点をあげてくれていたので、より一層ディフェンスは奮起しないといけなかった。今年からDCに昇格したエリック・ワシントンは元DLコーチ。あんたの前職だったポジションが惨事を招いてしまったぞ。早急に改善を頼む。

唯一活路を見出すのであれば、昨シーズンに比べてまだ戦えてるなと感じたことですかね。ディフェンスさえ本来の姿を取り戻してくれれば、今シーズンのオフェンスは点を取ってくれるので、十分勝機はあると思います。何事も前向きに考えよう。

再戦は年末のWEEK16。

この憎たらしい顔をしっかりと脳裏に焼き付けておきましょう。ライアンよ、あんたに雄叫びは似合わない。

 

<同地区情報>

セインツ対ブラウンズは21 – 18でセインツの勝利。ミスしてから立ち直ったセインツのKとミスをしてから立ち直れなかったブラウンズKの差が出てしまいましたね。何をやっているんだブラウンズ、勝てたじゃないか!!

バッカニアーズ対イーグルスは27 – 21でバッカニアーズの勝利。下馬評を覆し開幕2連勝、フィッツパトリック覚醒継続中。これは厄介だ。

NFC南地区、今年は全チーム揃ってかなりの激戦になるぞ…